米国高配当ETFおすすめ|VYM・HDV・SPYD+話題のSCHDも経理マンが解説【2026年版】

高配当株投資

「米国の高配当ETF、VYM・HDV・SPYDってどう違うの?結局どれを選べばいいの?」

米国の高配当ETFには定番と呼ばれる3本があります。VYM・HDV・SPYDです。名前は似たように見えますが、中身(経費率・利回り・組入銘柄・値動きのクセ)はけっこう違います。

僕は、この3本とも特定口座で持っています。日本の高配当株147銘柄に加えて、米国分はこの3本のETFで配当を受け取っています。だからこの記事は、ネットの数字を並べただけの比較ではなく、3本とも実際に保有している経理マンが、数字の目線で正直に比較するという内容です。

そしてもう一つ、2026年6月に大きな変化がありました。HDVが分配の頻度を「四半期ごと(年4回)」から「毎月(年12回)」に変更し、それにともなって日本の新NISA成長投資枠の対象外になったのです。これをどう捉えるか、僕の考えもお話しします。あわせて、本家は日本で買えないものの新NISAで買える投信版のSCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)という選択肢にも触れます。

※本記事は特定の銘柄・商品の購入や売却を推奨するものではありません。どのETFが優れているという話でもなく、僕自身の保有状況と考え方の実体験です。経費率・利回りなどの数字は執筆時点(2026年6月)の参考値で、利回りは市況によって変動します。最新は各運用会社の公式情報でご確認ください。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。


  1. この記事を書いた人
  2. 米国高配当ETFとは・なぜこの3本が定番なのか
  3. 3本ひと目で比較(一覧表)
  4. VYM:分散最強・コスト最安の優等生(実体験)
    1. 特徴
    2. 経理マン目線
    3. 僕はこう持っている
  5. HDV:少数精鋭のディフェンシブ+2026年の大きな変化
    1. 特徴
    2. 2026年6月の大きな変化:四半期分配 → 毎月分配へ
    3. 経理マン目線:毎月分配は「良い・悪い」ではなく「好みが分かれる」
    4. 僕はこう持っている
  6. SPYD:利回りトップ・そのぶん値動きも大きめ(実体験)
    1. 特徴
    2. 経理マン目線:利回りの裏にあるリスクも正直に
    3. 僕はこう持っている
  7. 番外:新NISAで買える"投信版SCHD"(楽天SCHD・SBI SCHD)
    1. SCHDとは
    2. 日本では「連動する投資信託」で買える
    3. ★ポイント:投信版SCHDは新NISA成長投資枠で買える
    4. 注意:ETFと「商品の種類」が違う
  8. 経理マンの使い分け/どう考えるか
    1. 1本だけ選ぶなら、という考え方
    2. 組み合わせるなら、という考え方
    3. 為替と税金の注意も一言
  9. どの口座で持つ? NISA対象外化をどう捉えるか
  10. 米国ETF・投信を買うならどの証券口座
  11. まとめ|3本は役割が違う・どこで持つかまでセットで
  12. その他補足
    1. Q. VYM・HDV・SPYDを3本とも買うのはアリですか?
    2. Q. HDVが毎月分配になったのは「改悪」ですか?
    3. Q. 新NISAで米国高配当ETFは買えますか?
    4. Q. SCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)はETFと何が違いますか?
    5. Q. 日本の高配当株と米国ETF、どっちを持てばいいですか?
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この記事を書いた人

フク|経理×投資×筋トレ×ライダー

  • アラフォーの会社員。一般企業で経理・財務を担当
  • 新NISAを年間満額(360万円)で積立中。中身は全額S&P500のインデックス
  • 特定口座で日本高配当株147銘柄+米国高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)を運用。年間配当約12万円(税引前)
  • 簿記2級・FP3級・会計専門職大学院修了
  • 筋トレ歴4年・大型バイクで年1万km走行
  • 「複利で健康・資産・楽しい事を同時に育てる」がモットー
  • ブログ「複利ノート」運営

経理マンとして毎日、会社のお金と税金の数字に向き合っているので、コスト(経費率)や配当の「質」を見るクセがついています。米国高配当ETFの定番3本を実際に全部持ったうえで、その目線で比較してみました。


米国高配当ETFとは・なぜこの3本が定番なのか

まず「米国高配当ETF」とは何か、ざっとおさらいします。

米国高配当ETFは、ひとことで言うと「配当をたくさん出す米国企業の株を、まとめて少しずつ持てる詰め合わせパック」です。ETF(上場投資信託)なので株のように証券取引所で売買でき、1本買うだけで数十〜数百社の高配当株に分散投資できます。

個別の高配当株を1社ずつ選んで買う方法(こちらは日本の高配当株10選で扱っています)と比べると、米国高配当ETFには次のような特徴があります。

  • 1本で分散が効く:数十〜数百社に自動で分散されるので、1社の減配や下落の影響が薄まります
  • コスト(経費率)が安い:後で見るように、定番ETFは年0.04〜0.08%程度と低水準です
  • ドル建てで配当が入る:米ドルで配当を受け取れます(円に替えるタイミングは自分で選べます)

そして、米国高配当ETFといえばVYM・HDV・SPYDの3本が定番として名前が挙がります。理由はシンプルで、運用会社が大手(Vanguard・BlackRock・State Street)で、純資産が大きく、歴史も長く、経費率が安いからです。日本のネット証券でも普通に買えて、情報も多い。だから「まずはこの3本のどれか」という入り口になりやすいのです。

ただし、同じ「米国高配当ETF」でも、3本の性格はかなり違います。次の章で一覧表にして、ひと目で違いが分かるようにします。


3本ひと目で比較(一覧表)

まずは全体像です。数字は執筆時点(2026年6月)の参考値で、各運用会社の公式情報などをもとにしています。利回りは市況によって日々変わるので、あくまで「だいたいの目安」として見てください。

項目VYMHDVSPYD
運用会社Vanguard(バンガード)BlackRock(iシェアーズ)State Street(SPDR)
経費率(年率)約0.04%約0.08%約0.07%
分配金利回り(目安)約2.2%約2.9〜3.0%約4.3%
組入銘柄数約600銘柄超約75銘柄約80銘柄
分配頻度年4回(四半期)年12回(毎月)※2026/6/16〜年4回(四半期)
連動指数FTSE ハイディビデンド・イールド指数モーニングスター配当フォーカス指数S&P 500 高配当指数
銘柄の重み付け時価総額加重財務健全性で選別・時価総額加重約80銘柄を均等加重
セクターの傾向幅広く分散ヘルスケア・生活必需品などディフェンシブ寄り不動産・エネルギーなど景気敏感も多め

※経費率・利回り・銘柄数は変動します。最新はVanguard・iShares(BlackRock)・State Street(SSGA)の公式ページでご確認ください。利回りは「過去12か月の分配実績÷株価」などで計算され、株価が下がると見かけ上は高く、上がると低く出る点にも注意が必要です。

表をざっくり読むと、こんな性格分けになります。

  • VYM:銘柄数が圧倒的に多く分散がよく効く。利回りは控えめだが、コスト最安水準で値動きもマイルド
  • HDV:財務の健全な少数精鋭。ディフェンシブ寄り。2026年6月から毎月分配に変わった
  • SPYD:利回りが一番高い。約80銘柄を均等に持つので、景気敏感セクターの比率が高く値動きは大きめ

ここから1本ずつ、僕の実体験も交えて掘り下げます。なお、最近よく名前を聞くSCHD(投信版=楽天SCHD・SBI SCHD)は、商品の種類が違う(ETFではなく投資信託・円建て・新NISA可)ため、この表には入れず後ほど別の章で解説します。


VYM:分散最強・コスト最安の優等生(実体験)

VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)は、運用会社バンガードの高配当ETFです。3本の中で僕がいちばん「安心して持てる」と感じているのがこれです。

特徴

  • 組入銘柄数が約600超と圧倒的に多く、1社あたりの比率が小さいので分散がよく効きます
  • 経費率は約0.04%と、3本の中でも最安水準。100万円持っていても年間コストはおおよそ400円程度というイメージです
  • 利回りは約2.2%と控えめですが、そのぶん値動きがマイルドで、配当が少しずつ育ってきた歴史があります

経理マン目線

経理の仕事をしていると、「派手さより安定」を好む性格が出ます。VYMは利回りこそ高くありませんが、幅広い業種に分散され、コストも最安水準で、配当がじわじわ増えてきたという、いわば「優等生」タイプです。利回りの高さで選ぶ商品ではなく、「高配当の土台」として淡々と持つのに向いていると、僕は考えています。

僕はこう持っている

僕は米国分の「コア(土台)」としてVYMを特定口座に置いています。利回りが控えめなぶん、配当の増減で一喜一憂することが少なく、放っておける安心感があります。3本の中では、僕にとっていちばんメンタルにやさしいETFです。もちろん米国株全体が下げる局面ではVYMも下がりますが、銘柄数が多いぶん「特定の業種のせいで急落」という展開にはなりにくいと感じています。


HDV:少数精鋭のディフェンシブ+2026年の大きな変化

HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)は、運用会社ブラックロック(iシェアーズ)の高配当ETFです。そして、この記事でいちばん丁寧に書きたいのがこのHDVです。2026年6月に大きな変化がありました。

特徴

  • 組入銘柄数は約75銘柄と少数精鋭。財務の健全性をスクリーニング(選別)して組み入れるのが特徴です
  • セクターはヘルスケアや生活必需品といったディフェンシブ(景気に左右されにくい)寄りの傾向があります
  • 経費率は約0.08%、利回りは約2.9〜3.0%で、VYMより少し高めです

財務の健全な企業に絞り込む設計なので、「数で薄く分散」というよりは「質で選んだ少数精鋭」という性格です。景気が不安なときに比較的崩れにくいタイプ、と整理できます。

2026年6月の大きな変化:四半期分配 → 毎月分配へ

ここが今いちばんのトピックです。2026年6月16日付で、ブラックロックはHDVの分配頻度を「四半期ごと(年4回)」から「毎月(年12回)」に変更しました。日本の証券会社(楽天証券など)でも6月中旬から一斉にお知らせが出て、話題になりました。

ここで大事なのは、「変わったのは分配の"頻度"だけ」という点です。誤解されやすいので、事実関係を3つに整理します。

  1. 中身(組入銘柄)は変わっていません。変わったのは配当を渡すタイミングが「3か月に1回」から「毎月」になっただけで、投資している企業の顔ぶれそのものは同じです。だから僕は、これを安易に「改悪」とは捉えていません。
  2. すでに新NISA(成長投資枠)でHDVを持っている分は、引き続き非課税のまま保有できます。今持っている分が課税口座に移される、といった話ではありません。
  3. 新規の買い付けは、新NISA口座ではできなくなりました。ただし特定口座・一般口座では従来どおり購入できます。

なぜ毎月分配になると新NISAで買えなくなるのか。これは、日本の新NISA成長投資枠が、制度として「毎月分配型」の商品を対象から外しているためです。HDVが毎月分配に切り替わったことで、自動的に対象外になった、という流れです(HDVそのものが問題を起こしたわけではありません)。

経理マン目線:毎月分配は「良い・悪い」ではなく「好みが分かれる」

毎月分配について、僕は「良い」とも「悪い」とも断定しないようにしています。両方の見方があるからです。

  • 毎月もらえる側のうれしさ:受け取りが月ごとに均されるので、「毎月いくら入る」という家計の感覚にはなじみやすい
  • 気になる点:受け取った配当をそのつど再投資するなら、回数が増えるぶん手間が増えます。また、配当を受け取るたびに課税される(特定口座の場合)ので、「複利で大きく育てたい人」にとっては、再投資型でまとめて回すほうが効率がよいという考え方もあります

つまり、「毎月現金がほしい人」には合うし、「とにかく増やしたい人」には頻度の多さがやや煩わしいかもしれない。どちらが正しいという話ではなく、目的次第だと僕は考えています。

僕はこう持っている

僕はHDVを特定口座で持っているので、今回のNISA対象外化による直接の影響はありません。新規買い付けも特定口座なら従来どおりできます。中身が変わったわけではないので、僕は今のところ淡々と保有を続けるつもりです。

ちなみに、僕はもともと高配当株は新NISAではなく特定口座で持つという考え方をしています(理由は新NISA満額360万円の使い方|高配当株を入れない理由で詳しく書きました)。今回のHDVの件は、図らずもその考え方を現実が後押しした形になりました。この話は後の章でもう一度触れます。


SPYD:利回りトップ・そのぶん値動きも大きめ(実体験)

SPYD(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)は、運用会社ステート・ストリートの高配当ETFです。3本の中で利回りがいちばん高いのがこれです。

特徴

  • S&P500の中から配当利回りの高い約80銘柄を選び、ほぼ均等の比率で持つ(均等加重)という設計です
  • 利回りは約4.3%と、3本の中で頭ひとつ抜けています
  • 均等加重ゆえに、不動産(REIT)やエネルギーといった景気敏感なセクターの比率が高くなりやすく、結果として値動きは大きめです。経費率は約0.07%

経理マン目線:利回りの裏にあるリスクも正直に

SPYDは利回りの高さが魅力ですが、経理マンとしては「高い利回りには理由がある」という見方も大事にしています。

  • 高利回りの銘柄は、株価が下がって利回りが高く見えているケースもあります
  • 均等加重で景気敏感セクターを多く含むため、景気の悪化局面では分配金が減る(減配)こともあり得ます。実際、過去には市況の影響で分配金が前年より減った年もありました

これは「SPYDがダメ」という話ではなく、利回りが高いぶん、配当のブレや値動きは相対的に大きいという、商品の性格の話です。利回りの数字だけを見て飛びつくのではなく、「そのブレを受け入れられるか」をセットで考えるのがよい、と僕は思っています。

僕はこう持っている

僕はSPYDを「利回りの底上げ役」として特定口座に持っています。比率はVYMに次ぐくらいで、配当の絶対額を高めてくれる頼もしさがある一方、分配金が年によって上下するので、「これ1本に集中」とはしていません。VYM・HDV・SPYDの3本をおおよそ同じくらい(VYMをやや多めに)持つことで、僕なりにバランスを取っている形です。


番外:新NISAで買える"投信版SCHD"(楽天SCHD・SBI SCHD)

ここまではETF3本の話でした。補足として、米国高配当ETFに詳しい方なら気になるかもしれない「SCHDはどうなの?」にも触れておきます。ETF3本とは少し性格が違うので、番外として整理します。

SCHDとは

SCHD(シュワブ・米国配当株式ETF)は、米国でとても人気のある高配当ETFです。「ダウ・ジョーンズ米国配当100指数」に連動し、10年以上連続で配当を出していることや、財務の健全性(負債に対するキャッシュフロー、ROE、増配率など)といった基準で銘柄を選ぶのが特徴とされています。経費率は約0.06%、利回りは執筆時点で約3.3%程度です。「連続増配×財務健全」という設計で、評価が高い1本として知られています。

日本では「連動する投資信託」で買える

ただし、本家SCHD(米国ETF)は、日本の証券会社では基本的に取り扱いがありません。そのかわり、日本ではSCHDに投資する投資信託を通じて、間接的に同じ中身を持てます。代表的なのが次の2本です。

通称正式名称運用会社信託報酬(年率・目安)決算頻度設定
楽天SCHD楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)楽天投信投資顧問約0.1238%程度年4回(2・5・8・11月)2024年9月
SBI SCHDSBI・S・米国高配当株式ファンド(年4回決算型)SBIアセットマネジメント約0.1227%程度年4回2024年12月

※信託報酬・決算日・名称は変更される場合があります。最新は楽天投信投資顧問・SBIアセットマネジメントの公式情報でご確認ください(両ファンドとも過去に信託報酬の引き下げが行われています)。

どちらも2024年に設定され、人気を集めています。「日本にいながらSCHDに投資できる」という点で注目され、純資産も伸びています。

★ポイント:投信版SCHDは新NISA成長投資枠で買える

ここが今回の記事の流れと深く関わるところです。投信版のSCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)は、新NISAの成長投資枠で買えます。

前の章で、HDVが毎月分配になって新NISAの対象外になった、という話をしました。その一方で、投信版SCHDは新NISAで持てる「米国高配当」の代表格として注目されています。「米国の高配当を非課税で持ちたい」というニーズの受け皿の一つになっている、という見方ができます(このあたりは新NISA満額360万円の使い方の話ともつながります)。

注意:ETFと「商品の種類」が違う

ひとつ整理しておきたいのは、VYM・HDV・SPYDのETFと、投信版SCHDは「商品の種類」が違うという点です。

VYM・HDV・SPYD楽天SCHD・SBI SCHD
種類ETF(上場投資信託)投資信託(非上場)
通貨ドル建て円建て
取引取引所でリアルタイム売買1日1回の基準価額で売買
新NISA(HDVは対象外に・他は要確認)成長投資枠で購入可

なお、僕はこの投信版SCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)は保有していません。ですのでこの章は、保有3本のような「使ってみてどうだった」という実体験ではなく、公開情報をもとにした客観的な紹介にとどめます。気になる方は、ご自身でも公式情報を確認したうえで検討してみてください。


経理マンの使い分け/どう考えるか

「結局どれを選べばいいの?」という疑問に、僕なりの考え方をお話しします。どれが正解とは言いません(高配当ETFに唯一の正解はないと考えています)。あくまで「僕はこう考えて、こう持っている」という整理です。

1本だけ選ぶなら、という考え方

もし「シンプルに1本だけ」と考えるなら、僕は分散とコストのバランスがよいVYMが候補に挙がりやすいと思っています。利回りは控えめでも、銘柄数が多く値動きがマイルドで、長く付き合いやすいからです。これは僕の好み(安定重視)が出た見方です。

組み合わせるなら、という考え方

僕自身は3本を役割分担で、おおよそ同じくらいの比率(VYMをやや多めに)持っています。

  • VYM=安定の土台:分散とコストで淡々と持つコア
  • HDV=ディフェンシブの補強:財務健全な少数精鋭で守りを足す
  • SPYD=利回りの底上げ役:配当の絶対額を高める

「土台のVYMをやや多めにしつつ、HDVとSPYDも同じくらい組み合わせる」というイメージです。利回りを取りにいきたいならSPYDを厚めに、値動きを抑えたいならVYM・HDVを厚めに——と、自分が何を重視するかで配分を変えるのが現実的だと考えています。

為替と税金の注意も一言

米国ETFには、日本株にはない注意点が2つあります。

  • 為替:ドル建てなので、配当も評価額も円高・円安の影響を受けます
  • 二重課税:米国の配当には現地で約10%が源泉徴収され、さらに日本でも課税されます。この米国分は確定申告の「外国税額控除」で一部取り戻せる場合があります

このあたりは高配当株の税金完全ガイドで外国税額控除を含めて整理しているので、あわせて読んでみてください。


どの口座で持つ? NISA対象外化をどう捉えるか

HDVが新NISAの対象外になった今、「米国高配当ETFをどこで持つか」を改めて考える人も多いと思います。ここは僕の考え方がはっきり出るところです。

僕は、高配当(インカム=今もらう現金)は特定口座、新NISAの非課税枠は値上がり益の大きいインデックス(S&P500)、という役割分担をしています。理由は税金の取り戻しやすさにあり、詳しくは新NISA満額360万円の使い方|高配当株を入れない理由に書きました。

この考え方からすると、僕にとってHDVのNISA対象外化は、もともと特定口座で持っていたので痛くも痒くもありません。むしろ、「高配当は特定口座で」という自分の方針を、現実のほうが後押ししてくれた格好です。

もちろん、「配当を非課税で受け取りたいから新NISAで高配当を持ちたい」という考え方も立派な選択肢です。その場合、HDVは新規では買えなくなったので、新NISAで持てる米国高配当としては、VYM・SPYD(新NISA対象かどうかは購入時に各証券会社で要確認)や、前章の投信版SCHDが候補になってきます。

大事なのは、「何を買うか」だけでなく「どの口座で持つか」までセットで考えることだと思います。同じ商品でも、置く口座次第で手取りや使い勝手が変わるからです。


米国ETF・投信を買うならどの証券口座

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米国高配当ETFや投信版SCHDを買うなら、米国ETF・投資信託の取扱が豊富で、新NISAにも対応しているネット証券が便利です。僕自身が使っている組み合わせを中心に紹介します。

証券会社強みおすすめ度
楽天証券僕のメイン口座。楽天ポイント連携・操作画面が分かりやすい。投信版SCHD(楽天SCHD)の取扱あり★★★
SBI証券業界最大手・取扱商品が豊富。投信版SCHD(SBI SCHD)の取扱あり★★★
マネックス証券米国株・米国ETFに強みがあり、過去10年以上の財務データを確認できる「銘柄スカウター」という機能があります

僕は楽天証券をメインにして、新NISA枠でS&P500、特定口座で日本高配当株147銘柄+米国ETF3本(VYM・HDV・SPYD)を運用しています。SBI証券もサブで併用しています。米国高配当ETFや投信版SCHDを買うなら、まずは楽天かSBIのどちらかで十分だと感じています(マネックス証券は僕は口座を持っていないため、機能の客観的な紹介にとどめます)。

※証券口座の開設は無料です。取扱商品や手数料は変更される場合があるため、最新は各社公式でご確認ください。


まとめ|3本は役割が違う・どこで持つかまでセットで

ここまで読んでいただきありがとうございます。最後に要点を整理します。

  • 米国高配当ETFの定番3本は、性格が違います
    • VYM=分散最強・コスト最安・値動きマイルドの土台
    • HDV=財務健全な少数精鋭・ディフェンシブ寄り(2026年6月から毎月分配に)
    • SPYD=利回りトップ・ただし値動きと減配のブレも大きめ
  • 僕は3本を役割分担(土台=VYM/守り=HDV/利回り=SPYD)で特定口座に持っています
  • HDVは2026年6月16日から毎月分配となり、新NISA成長投資枠の対象外に。ただし中身(組入銘柄)は不変・既保有分は非課税のまま・特定/一般口座では従来どおり購入可
  • 新NISAで持てる米国高配当としては、投信版SCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)という選択肢も注目されています(僕は未保有のため客観的な紹介)
  • 「何を買うか」だけでなく「どの口座で持つか」までセットで考えると、税金や使い勝手の面で効いてきます

米国高配当ETFに「これが唯一の正解」というものはないと、僕は考えています。利回りの数字だけで選ぶのではなく、自分が何を重視するか(安定か、利回りか、今の現金か)を軸に、役割で組み合わせるのがよいと思います。

「複利で健康・資産・楽しい事を同時に育てる」。配当を受け取りながら長く付き合える1本を、あなたなりに見つけるきっかけになればうれしいです。


その他補足

Q. VYM・HDV・SPYDを3本とも買うのはアリですか?

アリだと思いますが、中身の重複は意識しておくとよいです。3本とも米国の高配当株を対象にしているので、同じ銘柄が複数のETFに入っていることがあります。「3本買えば3倍分散される」というわけではない点には注意が必要です。とはいえ、利回り・値動き・セクターの傾向は3本で違うので、役割分担として組み合わせるのは一つの考え方です。僕自身は3本ともおおよそ同じくらいの比率で持ちつつ、VYMをやや多めにしています。

Q. HDVが毎月分配になったのは「改悪」ですか?

僕は「改悪」とは断定していません。変わったのは分配の「頻度」だけで、組入銘柄(中身)は変わっていないからです。毎月もらえるのが家計に合う人もいれば、再投資の手間や課税のタイミングを考えて四半期のほうがよかったと感じる人もいるでしょう。好みが分かれる変更であって、一律に良い・悪いと言える話ではない、というのが僕の見方です。

Q. 新NISAで米国高配当ETFは買えますか?

HDVは毎月分配化により、新NISA成長投資枠の対象外になりました(既に持っている分は非課税のまま保有可、新規は特定/一般口座で購入可)。VYM・SPYDが新NISAの対象かどうかは、購入時に各証券会社でご確認ください(取扱は証券会社や時期によって変わるため、ここで断定はしません)。なお、投信版SCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)は新NISA成長投資枠で買えます。

Q. SCHD(楽天SCHD・SBI SCHD)はETFと何が違いますか?

いちばんの違いは「商品の種類」です。VYM・HDV・SPYDはETF(上場投資信託・ドル建て)で、取引所でリアルタイムに売買します。一方、楽天SCHD・SBI SCHDは投資信託(円建て)で、1日1回の基準価額で売買し、新NISA成長投資枠で買える点が特徴です。中身はどちらも米国の高配当株ですが、買い方・通貨・NISAの扱いが異なります(※僕は投信版SCHDは未保有のため、客観的な情報としての紹介です)。

Q. 日本の高配当株と米国ETF、どっちを持てばいいですか?

役割が違うので、両方持つ考え方もあります。日本の高配当株は配当控除(確定申告で税を取り戻せる場合がある)という利点があり、米国ETFはドル建て・幅広い分散という強みがあります。僕はどちらも特定口座で持っています。日本の高配当株の選び方は日本の高配当株10選連続配当10年の12銘柄で整理しているので、あわせて読んでみてください。


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※免責事項
本記事は筆者の経験と分析に基づく情報提供であり、特定の銘柄・商品(VYM・HDV・SPYD・SCHD・楽天SCHD・SBI SCHDを含む)の購入や売却を推奨するものではありません。どのETF・投資信託が優れているという趣旨でもなく、筆者個人の保有状況と考え方の実体験です。株式投資にはリスクが伴い、価格や分配金は変動し、元本割れの可能性があります。経費率・分配金利回り・組入銘柄数・分配頻度などの数値は2026年6月時点の参考値であり、利回りは市況によって変動します。HDVの分配頻度変更(四半期→毎月・2026年6月16日付)および新NISA成長投資枠の対象可否、各投資信託の信託報酬・決算頻度・取扱状況は、今後変更される場合があります。最新の内容は、Vanguard・iShares(BlackRock)・State Street(SSGA)・Schwab・楽天投信投資顧問・SBIアセットマネジメントおよび各証券会社の公式情報、ならびに金融庁・国税庁の情報でご確認ください。為替・税制(外国税額控除・確定申告の有利不利など)はご自身の状況によって結論が変わります。個別の税務相談は税理士等の専門家にご相談ください。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。