配当金計算書(支払通知書)の見方|税金・手取り・確定申告で使う欄を経理マンが解説【2026年版】

配当金計算書の見方|税金・手取り・確定申告で使う欄を経理マンが解説 高配当株投資

配当を受け取ると、会社から「配当金計算書」という書類が届くことがあります。数字がいくつも並んでいて、どこを見ればいいのか、捨ててもいいのか、迷う書類です。

僕は経理の仕事で、毎日のように明細や計算書を読んでいます。この記事では、その目線で、配当金計算書の「見るところ」だけに絞って説明します。あわせて、配当の受け取り方によって書類が変わる理由と、確定申告で使う場面もまとめます。

※本記事は特定の銘柄や金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。税金の扱いは2026年11月時点の制度にもとづいています。具体的な申告については、税務署や税理士にご確認ください。

この記事を書いた人

フク|経理×投資×筋トレ

  • アラフォーの会社員。一般企業で経理・財務を担当
  • 新NISAではS&P500を保有。特定口座では保有銘柄数164、年間配当手取り9万円
  • 米国高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)も特定口座で運用中
  • ジム通い、バイクでのツーリングが趣味
  • 「複利で健康・資産・楽しい事を同時に育てる」がモットー
  • ブログ「複利ノート」運営

経理の仕事では、請求書や支払明細の「金額×数量=合計」「合計−差引=支払額」を毎日のように確かめています。配当金計算書も同じ形の明細で、2つの式が合っているかを見るだけで、読み方がぐっとかんたんになります。


結論:配当金計算書で見るのは5つの欄だけ

先に結論です。配当金計算書で見るのは、次の5つです。

  1. 1株あたりの配当金
  2. 持ち株数
  3. 配当金額(税金を引く前)=①×②
  4. 源泉徴収税額(所得税と住民税)
  5. 差引金額(手取り)=③−④

ほかにも株主番号や支払いの日付などが書かれていますが、お金の流れを確かめるなら、この5つで足ります。

配当金計算書とは?

配当金計算書は、会社が配当を支払ったときに出す配当の明細です。実際に作って送っているのは、会社の株主名簿を管理している信託銀行など(株主名簿管理人)であることが多いです。

この書類は、税金のルールでいう「支払通知書」を兼ねています。そのため、確定申告をするときに、配当の金額や引かれた税金を確かめる資料として使えます。

5つの欄の読み方

配当金計算書の5つの欄(架空のA社:1株40円×100株=4,000円、税金812円、手取り3,188円)
配当金計算書で見るのは「5つの欄」だけ

架空のA社の株を100株持っていて、1株あたり40円の配当を受け取った例で見てみます。

番号欄見本の数字意味
①1株あたり配当金40円会社が決めた、1株あたりの配当
②持ち株数100株権利確定日に持っていた株数
③配当金額4,000円①×②。税金を引く前の金額
④源泉徴収税額812円所得税(復興特別所得税を含む)612円+住民税200円
⑤差引金額3,188円③−④。実際に受け取る手取り

税金は、③の配当金額に対して合計20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%+住民税5%)がかかります。1円未満の端数の処理があるので、計算書の税額は、自分で20.315%を掛けた数字と1円ほどずれることがあります。

経理の目線でいうと、まず「①×②=③」になっているか、次に「③−④=⑤」になっているかを見ます。この2つの式が合っていれば、明細としては問題ありません。

手取りで配当を考える方法は「配当金シミュレーション|月1万円もらうにはいくら必要?手取りで計算する早見表【2026年版】」でも書いています。

受け取り方で、書類の見え方が変わる

配当金計算書がどう届くかは、配当の受け取り方によって変わります。

受け取り方お金が入る先明細を見る場所
株式数比例配分方式証券口座証券会社の画面・証券会社の年間の報告書
登録配当金受領口座方式登録した銀行口座信託銀行などから届く配当金計算書
配当金領収証方式郵便局などで受け取り領収証と一緒に届く配当金計算書

証券口座で受け取る株式数比例配分方式の場合、税金は証券会社の口座で計算されます。NISA口座の配当を非課税にするには、この方式を選んでおく必要があります(くわしくは「高配当株はNISAと特定口座どっちで買う?|経理マンの使い分けと理由【2026年版】」)。

この方式で受け取っている場合、配当の明細は、証券会社の画面と、年が明けてから出る報告書で確かめるのが基本です。

  • 特定口座(源泉徴収あり)の人:配当の明細は「特定口座年間取引報告書」にまとまります
  • 特定口座(源泉徴収なし)や一般口座の人:証券会社から「年間支払通知書」が出ます(楽天証券の場合)

一方、銀行振込や領収証で受け取る方式では、配当は会社側から直接支払われるので、証券会社の報告書には載りません。この場合は、信託銀行などから届く配当金計算書がそのまま明細になります。

なお、会社から郵送で届く書類の書き方は、会社や受け取り方によって違います。数字の見方は、上の5つの欄と同じです。

確定申告で使うのはどんなとき?

上場株式の配当は、受け取るときに税金が引かれて、それで手続きが終わる仕組みです(申告不要制度)。会社員の方なら、配当のために確定申告をしなくても大丈夫なケースが多いです。

確定申告で配当の数字を使うのは、たとえば次のようなときです。

  • 配当控除を受けたいとき(所得によっては、税金が戻ることがあります)
  • 株を売って出た損失と、配当を相殺(損益通算)したいとき
  • 米国株・米国ETFの配当で、アメリカで引かれた税金の一部を取り戻す外国税額控除を受けたいとき

2019年4月以降、支払通知書や特定口座年間取引報告書は、確定申告書への添付が不要になっています。ただ、申告書に書く数字のもとになる書類なので、申告が終わるまでは手元に置いておくのがおすすめです。外国税額控除を受けるときは、必要な書類の扱いが違うことがあるので、証券会社や国税庁の案内を確かめてください。

税金の全体像と、どんな人が申告すると得になりやすいかは「高配当株の税金完全ガイド|経理マンが教える節税3ステップ【2026年版】」にまとめています。

楽天証券では、どこで見られる?

楽天証券に口座がある場合、配当の明細は次の場所で見られます。

マイメニュー → 入出金・振替 → 「配当金・分配金・利金」

この画面では、期間(1か月・今年・昨年など)を選ぶと、次の2つが表示されます。

  • 期間合計:国内株式・米国株式などの商品ごとに、税引前の合計・外国税額・国内税額・受取金額(税引後)
  • 配当金・分配金・利金一覧:1回ごとの入金日・銘柄・1株あたりの単価と数量・税引前の金額・税額・受取金額。行ごとの「明細」も開けます

見ている中身は、配当金計算書の5つの欄とほぼ同じです。一覧はCSVで保存することもできます。

画面の下には、確定申告では「特定口座年間取引報告書」か「年間支払通知書」の金額を使うよう案内があります。電子交付に同意している場合、これらの書類は「取引報告書等(電子書面)」から確認できます。

僕の場合

僕は保有している株を楽天証券にまとめているので、配当の明細は「配当金・分配金・利金」の画面で、1年分を一覧で見られます。

配当の集計は、確定申告の時期に年1回まとめてやっています。ふだんの入金の記録は家計簿アプリの自動取込に任せていて、手で入力することはしていません。記録の付け方は「配当金の記録はどう付ける?164銘柄でも手入力ゼロ、月1回は株価だけ見る経理マンの管理法【2026年版】」で紹介しています。

まとめ

  • 配当金計算書は、配当の明細。税金のルールでいう「支払通知書」を兼ねている
  • 見るのは5つ:1株あたり配当金・持ち株数・配当金額・源泉徴収税額・手取り
  • 「①×②=③」「③−④=⑤」が合っていればOK。税金は合計20.315%
  • 証券口座で受け取る(株式数比例配分方式)なら、明細は証券会社の画面と年間の報告書で確かめる
  • 確定申告で使うのは、配当控除・損益通算・外国税額控除などを受けたいとき。添付は不要だが、申告が終わるまでは手元に

配当がいつ入るのかは「配当金はいつもらえる?権利確定日・権利落ち日・入金日を経理マンが図解【いつまでに買えばいい?】」で解説しています。

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※免責事項

本記事は筆者の経験と分析に基づく情報提供であり、特定の銘柄・金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。株式投資にはリスクが伴います。投資判断はご自身の責任で行ってください。記事中の税金・書類の説明は執筆時点(2026年11月)の一般的な内容です。具体的な申告や税額については、国税庁・証券会社の最新の案内をご確認のうえ、必要に応じて税務署や税理士にご相談ください。

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